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未来への選択

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国境も民族も超える世界語




音楽は『世界語』である。


私は、平和のために戦い続けたチェロの巨匠、


パブロ・カザルスの叫びを思い起す。


1958年の秋10月、国連で演奏したカザルスは、国と国が


対立し、戦争への不安が増大する時流に抗して訴えた。


『あらゆる人々から理解されるすばらしき世界語である


音楽は、人と人とを近づけることに貢献すべきです』


(中略)


一台のバスに、中東のトルコ、中央アジアのウズベキスタン


そして中国の芸術家が乗って移動した。


それぞれのグループは初対面。


話す言葉も、すべて違った。


バスの中で、トルコの人々が陽気に歌い始めた。


それに対し、ウズベキスタンのグループが、お返しの歌を


贈った。


続いて、中国の人々はハーモニーを奏でた。


そして最後は、全員で一つのメロディーを口ずさんだ。


この思い出を振り返りつつ、ウズベキスタンの団長は


語ってくれた。


『歌が私たちの心を一つにしたのです。


【芸術が世界の心を一つにできる】証明でしょう』


(中略)


音楽は、国境も、言語も、民族も超えて、人々の心の


奥深くまで届く。


それは、音楽が、直接、『生命』に語りかけるからである。


音楽は、人類の普遍の言語であり、宇宙にも融合しゆく


生命と生命の共鳴だ。


(中略)


30年来の知己である世界最高峰のジャズの王者、


ハービー・ハンコック氏が言われていた言葉が忘れ


られない。


『自己満足のためではなく、人の人生をも動かすような、


希望を贈るのが音楽です。


みんなが【人生はいいものだな!】と感じたり、


【何か偉大なことが成し遂げられそうだ】と刺激し、


励ますのが音楽です』


人生も戦いである。平和もまた戦いである。


良き音楽は、その勝利への限りない原動力だ。


昨年(2003年)の5月、ハービーさんは、広島の原爆ドーム


の対岸で、平和を願うコンサートを開いた。


二十一世紀、戦争の爆音が、どれほど残酷に自由な


喜びの音楽を掻き消してきたことか。


人間と人間を引き裂き、暴力や破壊に駆り立てる


荒々しい進軍ラッパは、もういらない。


人間と人間を結び合い、生命の創造の力を躍動させゆく、


二十一世紀の平和建設の序曲を、今こと、奏でていきたい


ものだ。



☆2004年1月29日掲載



 

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桜の便りが聞こえるようになって、北国の風も柔らかくなった

ような気がしますので・・・こんな吹雪は・もうないでしょうね。

 

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帽子をかぶったような羊蹄山です。

 

 


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コメント 3

吉之輔

ご無沙汰でした。風邪で寝込んでいたものですから
何時も良いお話聞かせて頂き有り難う。
北海道も春の訪れが近いですね。
by 吉之輔 (2009-03-23 13:46) 

吉之輔

お早うさんです。
ご訪問有り難う御座いました。
by 吉之輔 (2009-03-24 09:56) 

rara

吉之輔さま
お返事がすっかり遅くなってしまい・大変失礼をいたしましたm(__)m

お風邪の方は、良くなりましたでしょうか。
お大事になさってくださいませ。

こちらこそ。。。
いつもお尋ねくださって感謝しております(*^_^*)

by rara (2009-03-27 00:01) 

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